自分が周りのためにできることは
グリーンバード岡山チーム
学生リーダー 中村美月(20歳)
きれいな街は、
人の心もきれいにする。
「きれいな街は、人の心もきれいにする」を理念に、原宿表参道(東京都)に誕生したゴミ拾いボランティア「グリーンバード」。主な活動は「街の掃除」で、ウェブサイトを通じて共感・賛同が集まり、活動は全国に広がる。岡山大学工学部2年の中村美月さんはグリーンバード岡山チームの学生リーダー。岡山や倉敷の駅前などでの活動日には参加者の案内や誘導役を務め、一緒にゴミを拾って歩く。
被災地で考えた
「幸せってなんだろう」。
中村さんは仙台市出身。東日本大震災以降、復興のために日常の風景が様変わりした。社会課題や地域の実情を踏まえたまちづくりと地域再生に関心を抱いた。幸せってなんだろう。自分が周りのためにできることは? 自身の生き方についても深く考えるようになった。21年春、持続可能な暮らし方と建築を学ぶため岡山大学工学部に進学。歴史ある街並みや木造建築、中山間地域の暮らしなど、学びたいことでいっぱいだった。
地域社会の未来を
共に創造していく活動を。
コロナ禍でスタートした大学生活は、人との接触が制限され、授業はオンライン。人に会いたい。岡山の人と話したい。渇望感がグリーンバードの活動に向かわせた。子どもから高齢者まで幅広い年齢層の参加者と、ゴミを拾いながら何気ない会話を交わす。「岡山での暮らしに慣れた?」。やさしいやりとりに救われた。
中山間地域のこれからの暮らし方について学ぶため、真庭なりわい塾にも参加。これからも地域や社会とかかわり、魅力や課題を共有して、共に未来を創造していけるような学びや活動を続けたい。大学での勉強を深めながら、生活者としてグリーンバードの活動も続けていく。