豊産性の高さを千両箱からあふれる大判小判と結びつけたことが“千両なす”の名の由来。実際に、岡山県で生産額が一番多い野菜は千両なすといわれとる。色、艶、果肉のしまり、姿形の良さのすべてがそろい、市場での評価は高い。その後、児島干拓地でも栽培が始まり、昭和44年には加湿栽培も導入され急速に生産量が増加したんよ。皮のやわらかさ、歯切れの良さが持ち味で、大半を関西の漬物市場などに出荷しとるんじゃ。
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千両代官
深い紫色の自慢の顔を揺らしながら、機嫌がいいと小判をばら撒いて街中を練り歩く。