【犬島(いぬじま)】 岡山市東区の東部、宝伝(ほうでん)の沖約3kmにある、周囲約4kmの岡山市内で唯一の人の住む島。 この犬島は6つの島からなり、そのうちの一つ、犬ノ島にはうずくまった犬の形に似た巨石「犬石様」があり、その名の由来となっていると言われとるんじゃ。 古くから銅の精錬業と採石業などで隆盛をきわめ、特に、産出される良質な花崗岩は、古くは江戸城や大坂城、岡山城の石垣に使われ、明治以降では大阪港礎石の切り出し場となるなど、全国各地で犬島の石が使用されたんじゃ。 現在は、宿泊・研修などに利用できる岡山市立犬島自然の家があり、20㎝クーデ式屈折望遠鏡、40㎝シュミットカセグレン式反射望遠鏡などによる天体観測、シーカヤック(4月15日から10月15日の期間)などの自然体験活動も楽しめる島となっとるんじゃ。 また、夏場の海水浴をはじめ、犬島に残された銅の製錬所跡を保存・再生した「犬島精錬所美術館」や犬島の集落で展開される「家プロジェクト」、さらには、3年に一度開催される「瀬戸内国際芸術祭」の舞台の一つとして、自然はもとより、歴史と現代アートを体感できる島ともなっとるんじゃ。
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犬石さま
ゴツゴツした石の身体を持つ犬鬼。迷ったときや困ったときに頼りになる。